労働相談Q&A
11 配置転換を会社の上司から言われ、断ったら会社を辞めるように言われました。どうすれば良いでしょうか?

配置転換は労働契約上の根拠があり、法令違反や権利濫用がないことが必要です。本人に無理と著しい不利益が生じる配置転換は、断る権利がある場合があります。

 

1 配置転換とは
配置転換は、職務内容又は勤務地が相当長期にわたって変更されるものを言います。配転命令が有効であるためには、①労働契約に配転の根拠があり、②法令違反がない、③権利濫用がないことが必要です。
労働契約に配転の根拠があるとは、労働契約、就業規則、労働協約等に記載があるということです。職種や勤務地を限定して採用した従業員を一方的に他の職種や勤務地に変更することは違法です。
法令違反がないこと。組合活動妨害のための転勤(不当労働行為。労働組合法第7条違反)、男女差別、妊娠・出産・産前産後休業の請求を理由とした配転等は無効です。
権利濫用がないことが必要です。配転の業務上の必要性、人員選択の合理性、不当な動機がない、労働者の通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものでないこと等が必要です。裁判では特段の事情の有無も考慮されます。
なお、自分で違法な配転と考え、配転に応じないでいると、業務命令違反として解雇される恐れがあります。

2 対応策
本件については、労働者は配転を断っており、会社は退職を求めています。かなり難しい問題であり、一人での解決は困難と思います。悩まず最寄りの労働組合、連合東京にお問い合わせください。
行政(東京都労働相談情報センター東京労働局)のあっせん、裁判所による地位確認・地位保全の仮処分、労働審判等の方法もあります。訴訟に関する相談は、法テラス等でも行っています。
詳しくは、専門の各窓口にお尋ねください。

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